概要
持ち運べるディスプレイを使って、空間に映像を配置し、複数の映像の組み合わせから多様な映像表現を学びます。
オリジナルで開発したアプリケーションとタブレットボックスを使用し、タブレットで撮影した映像を空間に自由に配置していきます。 通常の動画編集はコンピュータなどの画面上で行いますが、うご板ではブロック遊びのように身体を使って映像編集を体験できます。
ブロックを高く積み上げる、画面を縦にしてみる、表裏で配置してストーリーをつくってみる、タブレットの間にあえて距離を開ける、映像に合わせてタブレットを振ってみる、などマルチディスプレイならではの多彩な表現形態を探求できます。
複数の映像は、アプリケーションによって再生のタイミングを自由に調整でき、同期再生が可能です。 大規模に組み合わせることで、デジタル壁画として文化祭での発表などにも応用できます。
「みんなでツナガル 60 台『Pallet |パレット』」(大殿中学校 2023)。 画面の中を移動する様々なモチーフがつながっていく大型作品。
ワークショップの流れ
- 01
撮影と再生
録画ボタンを押して、8 秒の映像を撮影。「プレイ」ボタンで、ループ再生。撮影した動画はスタートのタイミングを調整できる。
- 02
配置してつなげる
別のタブレットを使って、ひとつ目の映像に続く〈うごき〉や〈ストーリー〉、撮影後の映像をどのように配置するかを考えて撮影。撮影した映像を横に並べたり、上に積み重ねたり、配置を工夫してみる。
- 03
発表する
映像撮影・編集・再生といった一連の動作がタブレットでできるため、アイデアを何度も改良しやすい。沢山のタブレットをつなげて大型作品をつくることができる。
共同開発

萩原健一
映像作家/研究者
秋田公立美術大学准教授。写真表現を軸に、映像メディアを用いて作品制作をおこなう。2005年文化庁新進芸術家国内研修として山口情報芸術センター[YCAM]滞在後、2007年、情報科学芸術大学院大学[IAMAS]修了。企業やプログラマーと協働したメディア教育教材の開発を研究の軸としている。

林洋介
UIデザイナー/プログラマー
電子書籍配信サービス、MMORPGゲーム開発を経て独立後、2018年に株式会社HAUSを共同設立。UIデザイン、フロントエンドエンジニアリングを中心にウェブサイトや展示制作などインタラクティブなシステムの企画・開発を請け負う。
活動風景
山口市立徳地中学校(2024)



山口市立大殿中学校(2023)



山口市立宮野中学校(2022)



使用写真について 撮影:塩見浩介 ※個別にクレジットの記載がある写真以外